お茶に含まれる主な成分
●昔、お茶は薬だった
お茶が中国から日本に伝えられたのは奈良時代や鎌倉時代。中国に留学した僧侶たちが持ち帰り、広めたのがきっかけです。
中国では古くから、お茶を薬として用いていました。それを目の当たりにした僧侶たちは日本に茶の種を持ち帰り、日本で茶の種を蒔きました。人々の健康を願い、茶の栽培や飲み方を伝えたり、お茶を振る舞ったりしました。
当時とは生活環境やお茶の摂取方法も変わりましたが、今でも「お茶は体に良い」と言われています。どのように体に良いのでしょうか。現代の科学的な研究成果から学んでみましょう。
●科学的に見た、お茶に含まれる主な成分
最近の研究で、お茶に含まれる成分やその作用が科学的に明らかになっています。
お茶に特徴的な三大成分として、渋味・苦味成分でもあるカテキン類、お茶の苦み成分となるカフェイン、甘味・うま味成分となるアミノ酸類があげられますです。このほか、ビタミン類、ミネラル、食物繊維なども含まれています。
■お茶に含まれる主な成分
カテキン類 | 抗酸化、抗突然変異、血中コレステロール上昇抑制、血圧上昇抑制、血糖上昇抑制、抗菌、抗ウィルス、消臭 など |
---|---|
カフェイン | 中枢神経興奮、眠気防止、強心、利尿、代謝促進 |
テアニン(アミノ酸) | 血圧上昇抑制、脳・神経機能調節 |
ビタミンC | コラーゲン生成補助、抗酸化、抗ストレス など |
ギャバ(γ-アミノ酪酸) | 血圧降下 |
フラボノイド | 血管壁強化、抗酸化、消臭 |
複合多糖(ポリサッカライドなど) | 血糖上昇抑制 |
ミネラル(フッ素、亜鉛、マンガン、銅、セレンなど) | 虫歯予防、抗酸化 |
*お茶の種類や摂取方法により、これら成分の含有量は異なります。