星の数ほどある!? お茶の種類
●お茶の種類分けは多面的
中国原産といわれるチャの木※1は、アジア、アフリカなど、比較的温暖な地域で栽培されています。こうしたチャの木の葉を加工したものがお茶です。※2
お茶は、人類との長い歴史の中で、栽培方法、加工(製茶)方法、飲食方法が多様に発展してきました。お茶を生産する地域、お茶を飲食する文化それぞれに、特徴のあるお茶があると言ってよいでしょう。
このようにたくさんあるお茶は、お茶ならではの「切り口」や「ものさし」を使うと、整理、理解しやすくなります。代表的な種類分けをご紹介します。
品種 | 茶樹自体の生物的な特徴による区分けです。 品種は、昔からのチャの木を分析整理したもの、そして、今ある品種を組み合わせて新たに作られたものなどがあります。 例)やぶきた、さみどり、べにふうき |
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産地 | チャが栽培されている地域による区分けです。同じ品種でも、気候風土により育ち方に違いが出ることがあります。 例)静岡茶、宇治茶、ダージリン |
栽培方法 | チャを栽培する時の工夫、特徴による区分です。 例)かぶせ茶、有機栽培茶、自然仕立て |
茶期 | チャの葉を収穫することを摘採(てきさい)と言い、その時期によって区分します。 例)新茶、一番茶、ファーストフラッシュ |
製造方法 | チャの葉の加工方法による区分です。まず、摘んだ茶を発酵(酸化)させるかどうかによって緑茶、ウーロン茶、紅茶に大別されます。緑茶は、荒茶製造(チャの葉の一次加工)の違いにより煎茶、深蒸し煎茶、碾茶(てんちゃ)などに、また、仕上げ加工工程で選別された材料から茎茶、粉茶などと区分されます。 |
喫茶方法 | お茶の飲み方による区分です。その喫茶方法の材料や由来のある地名が名前になっているもの、喫茶方法に合わせた栽培や加工がされている場合があります。 例)水出し煎茶、ミルクティー、ロシアンティー |
一つのお茶も、複数の種類分けから見ることができます。たとえば、「産地:静岡、品種:やぶきた、栽培方法:かぶせ、茶期:一番茶、製造方法:煎茶」。あなたのお気に入りのお茶も、いろいろな切り口から見てはいかがでしょうか。
※1 植物の茶(茶樹)と飲食用の茶を区別しやすくするため、茶樹のことを「チャ」と表記しています
※2 健康茶、ハーブティーなど、チャを原料としない植物飲料は含みません。
お茶の産地や製造方法などいろいろな角度から特徴をみることができて、お茶って奥が深いのね!